アロマセラピーで利用される、様々なハーブから抽出した精油(エッセンシャルオイル)の有効成分は、鼻(臭覚)から大脳へ、また肺呼吸や皮膚から血管を通 して全身へ伝わることにより、私たちの心や体に良い影響を及ぼしてくれます。


例えば、美味しそうな香りを嗅いだ時、急におなかが空いてグーッとなってしまったことはありませんか?また、風邪をひいて咳き込んでいる時、ペパーミント などのの清涼感ある香りを吸い込むと、呼吸が楽になった経験はありませんか? それでは、このように様々な影響を及ぼしてくれる精油とは、一体何なのでしょうか?アロマセラピーショップなどには、いろいろな種類のハーブの名前が表示 された小さな小瓶に入った精油が売られています。中にはびっくりするほど高価なものも目にするでしょう。



これらの精油は、ハーブの花、葉、根、種、果皮、樹皮、樹脂などから抽出された芳香物質で、香りを嗅いで見るととても強い香りがします。それもその はず、 精油には、原料である大量のハーブのエッセンスが凝縮されているのです。 例えば、100kgのラベンダーから抽出できる精油の量は1 ~3kg、バラの花の場合は、わずか10~30g程(数十輪の花からたった1滴)しか抽出できないそうです。このように、大量のハーブからわずかな量しか 抽出できず、また、ハーブの種類により抽出できる量が異なるため、精油は高価であり、種類によって値段が異なるのです。 精油の特徴をいくつか挙げてみましょう。



まずは、ハーブの有効成分が高濃度に濃縮された揮発性の(蒸発しやすい)物質で、水に溶けにくく、アルコールや油に溶けやすいという性質がありま す。高濃 度であるために、必ず希釈して使用します。 また、精油は、とてもデリケートな物質で熱や日光、湿気などに弱く変質しやすいため、密閉容器に入れて冷暗所で保存するようにします。 植物によって含有成分が異なり、香りや色、粘性がそれぞれに違いがありますが、ほとんどの精油には殺菌、消毒作用があります。そして何よりも、精油は、合 成物が一切加えられていない、100%天然の産物なのです。植物が自然界の中で生み出した香りであるからこそ、様々な有効成分を含有し、自然界で生きる私 たち人間にも様々な良い効果をもたらしてくれるのです。



最近は、雑貨屋などでも精油の瓶と類似した入れ物に入った香料(ポプリオイルなど)が安価で販売されているのを見かけます。しかし、こうした安価な 香料に は合成物などが添加されているため、アロマセラピーでは使用できません。100%天然の精油には、植物の学名や産地、抽出部位、抽出方法などが明示されて いますので、必ず確認した上で購入し、使用するようにしてください。